閉館後、建物は長期間にわたって放置され、いわゆる大谷グランドセンターの廃墟として全国的に知られる存在となってしまいました。しかし、放置された巨大建造物は地域社会に深刻な影を落とすことになります。
最大の転換点となったのが、2000年代以降に発生した複数回の火災事故です。大谷グランドセンターの火災の真相は、侵入者による火の不始末や放火の疑いが強く、建物の内部は激しく炭化し、コンクリートや鉄骨の劣化が一気に加速しました。屋根の崩落や外壁の剥離、割れた窓ガラスの飛散など、周辺道路や隣接民家に対する物理的な危険性が極めて高まりました。
自治体や地域住民からの安全確保を求める声が高まり、所有者側や関係機関との協議を経て、最終的に大谷グランドセンターの解体理由となったのは以下の3点です。
- 火災と自然風化による倒壊・崩落事故の差し迫ったリスク
- 不法侵入者の頻発による治安悪化および再度の火災防止
- 大谷地区全体の日本遺産認定および観光再生計画に伴う景観改善
莫大な解体費用と大谷石の特殊な地形に配慮した難工事の末、建造物は完全に撤去され、長年放置された危険な廃墟問題に終止符が打たれました。