仮に血栓化によって動脈瘤が自然消滅したとしても、手放しで喜ぶことはできません。一度血栓化した動脈瘤であっても、時間の経過とともに血栓が溶解(再開通)したり、血栓化した瘤の内部に新たな血管が伸びて再び拡張したりするリスクが潜んでいるためです。
一般的に、日本人の未破裂脳動脈瘤経過観察における脳動脈瘤破裂リスク確率は、年間で平均約0.5〜1%前後とされています。しかし、瘤のサイズが5mm以上の場合や、内頸動脈・後交通動脈分岐部、前交通動脈といった好発部位に存在する場合は、破裂率が跳ね上がります。
突然の破裂は、死亡率が約30〜50%にも達する命に関わる「くも膜下出血」を引き起こします。画像上で瘤が見えなくなったからといって自己判断で通院をやめず、専門医の指示のもとで半年〜1年ごとの定期的な画像フォローを継続することが極めて重要です。