2013年、カンヌ国際映画祭審査員賞を受賞した是枝裕和監督の名作『そして父になる』。福山雅治演じる主人公の息子役として見せたあの透明感あふれる眼差しは、観客の心に深い爪痕を残した。血の繋がりと過ごした時間という重厚なテーマの狭間で、まだ幼かった彼の自然体の演技は、演出の枠を超えた奇跡的なリアリティを放っていたのだ。
あれから星霜を経て、2026年。少年時代に蓄積されたカメラ前の度胸と直感的な表現力は、年齢を重ねるごとに深い味わいを増してきた。単なる「可愛い子役」の枠を早々に飛び出し、大河ドラマや話題のテレビ作品、さらにはエッジの効いたインディペンデント映画に至るまで、彼は着実にキャリアの血肉を蓄えてきたといえる。