大原三千院が一年で最も華やぐのは、山々が燃えるような朱色に染まる秋の紅葉シーズンです。例年の紅葉の見頃時期は11月中旬から11月下旬にかけて。京都市街地(嵐山や東山)よりも標高が高く気温が低いため、市内の名所よりも約1週間ほど早くピークを迎えます。有清園の緑の苔の上に散り敷く「敷き紅葉」と、頭上を覆うモミジのコントラストは息を呑む景観です。
しかし、紅葉ピーク時の週末は国道367号(鯖街道)が激しく渋滞し、境内もツアー客や観光客で混雑します。快適に拝観するための混雑回避策は以下の2点に集約されます。
第一に、「朝一番(開門直後の9:00)」に入場することです。11月は拝観開始が8:30に繰り上げられる場合があるため、開門時間に合わせて現地に到着していれば、人の映り込まない静謐な苔庭とわらべ地蔵の写真を撮影することが可能です。京都駅を朝7時台に出発するバス、あるいは国際会館駅からの接続便を利用するのが確実です。
第二の穴場時間帯は、日帰りバスツアー客が引き上げる「15:30以降の夕刻」です。西日が杉木立の隙間から差し込み、苔の緑と紅葉の陰影が際立つ幻想的な風景を、落ち着いた空気の中で楽しめます。
また、紅葉以外のシーズンとして特におすすめなのが「6月〜7月の梅雨時期から初夏」にかけてです。雨露を含んだ苔が最も鮮やかに発色し、青もみじの爽快な緑とアジサイ園のグラデーションが相まって、三千院本来の「幽玄の美」を最も色濃く体感できます。