ジャスティン・ビーバーの活動休止の最大の引き金となったのは、突如見舞われた深刻な健康危機でした。2022年6月、ジャスティンは自身の公式Instagramに1本の動画を投稿。右半顔が完全に動かず、瞬きすらできないショッキングな姿を公開し、ファンに大きな衝撃を与えました。
診断名はラムゼイハント症候群。帯状疱疹ウイルスが顔面神経を侵す希少疾患であり、激しい耳の痛みや難聴、めまい、そして表情筋の麻痺を伴います。動画内でジャスティンは「見ての通り、この目は瞬きができない。こちらの鼻腔も動かず、笑顔を作ることもできない」と、かすれた声で過酷な現実を告白しました。
この発症に伴い、敢行中だったメガツアー『ジャスティス・ワールド・ツアー』は度重なる延期を余儀なくされます。一度はステージへの復帰を試みたものの、2022年9月のブラジル公演後に極度の疲労と体調悪化に襲われ、ドクターストップがかかりました。その結果、日本のファンが待ち望んでいた東京ドーム・京セラドーム公演を含む全日程が完全中止となる事態に至ったのです。
当時、プロモーター側との調整は難航を極めましたが、関係者の証言によると「無理をして歌唱やパフォーマンスを続ければ、神経系に不可逆の後遺症が残るリスクがあった」とされており、キャリアよりも命と回復を最優先にした苦渋の決断であったことが判明しています。