洗濯機の操作パネルには多彩なボタンが並んでいますが、大半の人が「標準コース」しか使っていないのが現実です。しかし、素材や汚れ具合に合わせた洗濯機のコース選び方と洗濯機の水量の目安を把握するだけで、衣類の風合いと寿命は劇的に変わります。
まず押さえるべきは、衣類のタグに印字されている洗濯表示の正しい見方です。2016年以降に改定された国際規格(JIS L 0001準拠)では、桶(タライ)の記号が基本形となっています。桶の中に描かれた数字は「上限水温」を示し、桶の下に引かれた「一本線」は「弱い力での洗濯(弱水流)」、「二本線」は「非常に弱い力での洗濯」を意味します。また、桶に手が浸かっているマークは「手洗い限定(水温上限40℃)」、桶に「×」印がついている衣類は家庭での洗濯禁止です。
これらを踏まえ、洗濯機の主要コースを状況に合わせて使い分けることが求められます。
- 標準コース:綿やポリエステル素材の普段着、タオルなどに最適。水流・すすぎ・脱水ともに通常の強度で行う。
- おいそぎコース:汚れの少ない軽い着替えや、短時間で済ませたい場合に活用。ただし、すすぎ回数が1回に減らされている場合が多く、泥汚れや頑固な皮脂汚れには適さない。また、濃縮タイプの「すすぎ1回対応洗剤」を使うことが大前提。
- おしゃれ着(手洗い/ドライ)コース:ウール、シルク、レース類、型崩れさせたくないシャツ向け。洗濯槽をほとんど回転させず、水に浸しながら揺らすように洗うため、生地の擦れや縮みを防ぐ。
- 温水抗菌コース(ヒーター搭載機):40〜60℃の温水で洗うことで油分を溶かし、皮脂汚れや黄ばみ、雑菌を徹底駆除する。特に臭いが気になるタオルや作業着に卓効を示す。
また、水量設定を手動で行う場合の目安として、縦型では衣類が水の中で軽やかに泳ぐ程度の「衣類重量の約15〜20倍の水量」、あるいは水位設定で衣類のトップより指2本分ほど上に水面が来る水位を確保することが、汚れ落ちを最大化する黄金比とされています。