揚げ油を再利用できる回数は、一般的に2回から4回程度が安全な限界値とされています。日数換算では、密閉冷暗所で保管した場合でも約2〜3週間、最長でも1ヶ月以内に消費し切るのが鉄則です。
「何回使えるか」は回数だけで機械的に判断できるものではなく、「何を揚げたか」と「加熱温度・時間の長さ」によって劣化速度が劇的に変動します。例えば、水分と衣のカスしか出ない野菜の素揚げであれば4回程度耐えられますが、タレに漬け込んだ肉や香辛料を含む唐揚げを一度でも大量に揚げると、油は1回で急速に劣化して限界に達します。
調理科学の視点では、油の劣化は「熱」「酸素」「光」「水分」「不純物(揚げカス)」の相互作用によって過酸化脂質が生成される現象です。油が限界を迎えているか否かは、使用回数のカウントだけに頼るのではなく、後述する油の状態変化(色・臭い・粘度・発煙)を複合的に見極める必要があります。