かつて彼らの活動拠点であったオフィス北野は、タレント事務所の枠を超えた文化の発信地であった。ビートたけしが映画監督として世界的評価を確立していくプロセスにおいて、弟子たちの存在は不可欠だった。映画デビュー作となった『その男、凶暴につき』をはじめ、たけし監督作品にはダンカンをはじめとする軍団員が多数起用され、スクリーンに独特のリアリティと緊張感をもたらした。
ダンカンは放送作家としても非凡な才能を発揮し、たけしの頭脳として数々の名企画を生み出してきた。映画撮影の現場では、極限の緊張感の中で師匠の意図を瞬時に汲み取り、演者として、そしてスタッフとして作品を支え続けた。事務所の騒動や再編を経た今も、彼らが映画界に残した強烈なリアリズムと表現スタイルは、日本のエンタメ史に深く刻まれている。