ドンキの真骨頂は、買い物を単なる家事からエンターテインメントへと変える「リテールテイメント」にある。天井近くまで商品が積み上げられた圧縮陳列と、手書きのド派手なPOPが視覚を刺激し、目的買い以外の衝動買いを誘発する。整然とした一般的な量販店とは対極にあるこの雑多な空間設計こそ、創業者の安田隆夫氏が提唱した「買い物の楽しさ」の原点だ。
弁天町店では、通路幅の拡張によってベビーカーやカートでの移動しやすさを確保しながらも、宝探しのようなワクワク感を損なわない絶妙なバランスが保たれている。掘り出し物を探して迷路を巡る体験そのものが、ネット通販では決して味わえない実店舗ならではの付加価値となっている。