大手レコード会社からの契約解除を経験した純烈を救ったのは、東京・健康ランドやお台場大江戸温泉物語などの温浴施設(スーパー銭湯)でした。ステージと客席の距離が数センチという至近距離で、歌いながら客席を練り歩き、お年寄り一人ひとりの手を握り、愚痴や身の上話に耳を傾ける——。この「徹底した現場主義」が、巨大な熱狂の母体を生み出しました。
当時の特番インタビューや自著・手記で酒井一圭が明かした「どんなに頭を下げても相手にされなかった時代、温浴施設のお客さんだけが自分たちの歌を聴いて涙を流してくれた」という告白は、彼らの活動の原点となっています。
現在でもコンサート会場では「ラウンド」と呼ばれる客席周回が名物となっており、メンバーが客席の隅々まで足を運んでハイタッチや握手を交わします。SNSやファンコミュニティの声を検証しても、「ステージ上のスターではなく、まるで自分の息子の晴れ舞台を見守っている感覚になる」という声が圧倒的多数を占めています。