事故現場となったのは、熱海市の中心部からほど近い、見通しの悪い急な下り坂が続く市道だ。熱海温泉特有の複雑に傾斜が入り組んだ地形であり、地元住民でも運転には細心の注意を払う難所として知られている。
目撃者の証言によると、車両は坂道を下る途中で突如として制動を失ったかのように加速。カーブを曲がりきれずにバランスを崩し、激しく横転しながら道路脇の構造物に激突したという。車体にはドアや強固なルーフフレームが存在しないため、乗車していた人物はダイレクトに路面へ投げ出される格好となった。一瞬の出来事だった。
現場には急ブレーキの痕跡と散乱したパーツ、そして痛ましい事故の爪痕が今も生々しく残っている。開放的な構造が裏目に出て、乗員を守るシールドが皆無だったことが被害を極限まで拡大させた最大の発端とみられている。