名古屋屈指の伝統女子校として知られる愛知淑徳ですが、保護者世代が抱く「良妻賢母を育てるお嬢様学校」というイメージは、現代の実態を半分しか捉えていません。同校のルーツは1905年(明治38年)、創立者の小林清作が愛知県下初の私立女子校として開校した愛知淑徳女学校にあります。当時、良妻賢母育成が主流だった日本の女子教育に対し、あえて「英語を必須科目」とし「理科を重視」した先駆的な教育方針を打ち立てました。この「10年先、20年先に役立つ自立した女性の育成」という原点こそが、今なお高い支持を集める土台となっています。
進路指導の現場で際立つのが、愛知淑徳高校の進学実績における骨太な数字です。卒業生の進路を見ると、名古屋大学をはじめとする難関国公立大学へ毎年安定して2桁〜数十人規模の合格者を輩出。さらに私立大学においても、早慶上理、MARCH、関関同立といった東西の主要難関大に多数の合格実績を重ねています。
特筆すべきは、愛知淑徳の医学部合格実績の堅調さです。国公立大学医学部医学科や、愛知医科大学、藤田医科大学をはじめとする私立医学部への進学者が毎年途切れません。女子校にありがちな「理系離れ」とは無縁であり、学年の約4割から5割近くが理系を選択することも珍しくありません。中学段階から実験や観察を重視し、知的好奇心を刺激する理数教育がしっかりと根づいている証拠といえます。
もう一つの決定的なアドバンテージが、愛知淑徳大学の内部推薦枠を活用したセーフティネットの存在です。併設校である愛知淑徳大学への進学権を保持した状態で国公立大学や難関私立大学の一般選抜へチャレンジできる制度が整えられており、生徒が過度なプレッシャーに潰されることなく、ハイレベルな志望校へ果敢に挑戦できる心理的支柱として機能しています。