犬に炭酸水を与えてはならない最大の理由は、炭酸ガス(二酸化炭素)による消化管への過剰な刺激と物理的なガス膨張にあります。人間の胃腸腔と異なり、犬の消化器官は炭酸の強い発泡刺激に耐えられる構造をしていません。
多くの獣医師の見解でも、犬は自発的に上手にゲップを出して胃内の圧力を逃がす能力が人間よりも極めて低いと指摘されています。炭酸水を飲み込むと、胃の中で急激に気化した二酸化炭素が胃壁を瞬時に圧迫し、激しい腹痛や嘔吐、胃粘膜の炎症を引き起こします。
さらに、炭酸の刺激は腸内環境のバランスを急激に崩すため、激しいゲップや下痢を伴う急性胃腸炎の発症例も珍しくありません。「水に気泡が入っているだけ」という油断が、愛犬に多大な苦痛を与える事態へと直結します。