長年、皇室に関する報道の司令塔となってきたのが「宮内記者会」であり、主要メディアが集う日本記者クラブなどの枠組みとも深く連動してきた。かつては事前質問の厳密なすり合わせや代表取材制度が徹底され、想定外の発言や過度な追及を未然に防ぐ仕組みが構築されていた。
だが、現在の徳仁天皇や明仁上皇が歩まれてきた道筋は、そうした形式化された報道のあり方に確実な変革を促してきた。平成の象徴天皇像を模索された明仁上皇の開かれた姿勢を受け継ぎつつ、徳仁天皇も国際的視野を持った情報発信や、災害被災地への寄り添いを強調されている。画一的な広報発表を垂れ流すだけの皇室ジャーナリズムは賞味期限を迎え、本質的な問いを投げかける調査報道の姿勢が問われている。