「同じ小さじ1杯ですりきったのに、いつもと塩加減が違う」という現象の裏には、塩の製法や結晶の形状による密度の違いが存在します。普段何気なく使っている塩ですが、サラサラとした「精製塩」と、ミネラル分や水分を含んだ「粗塩(あらじお・自然海塩)」では、同じスプーン1杯の体積に含まれる粒の隙間が全く異なります。
粗塩と精製塩のグラム換算を比較すると、その差は一目瞭然です。粒が均一でサラサラしている精製塩は、スプーンの中に隙間なく詰まるため、小さじ1杯で約6gになります。一方、大粒で結晶が不規則な粗塩や岩塩は、粒と粒の間に空気の層が多くできるため、同じ小さじ1杯でも約4g〜5g程度と軽くなります。
つまり、精製塩を基準に書かれたレシピに対して粗塩を同量使うと塩味が物足りなくなり、逆に粗塩向けのレシピに精製塩を使うと塩辛くなりすぎてしまうわけです。普段使いの塩の種類を変えた際は、スプーンの見た目だけでなく、グラム数や塩味の立ち方を考慮して微調整する工夫が欠かせません。