「泣けてくる」という楽曲の根底にあるのは、悲しみや絶望だけではない。人生のままならなさを受け入れつつも、それでも前を向こうとする力強い人間の生々しい感情だ。トータス松本が書き下ろした歌詞は、一見するとシンプルな日常のスケッチに見える。しかし、その行間には言葉にできない葛藤や恋情、そして自分自身に対する悔しさが複雑に交錯している。
ボーカルの叫びとも取れるエモーショナルな歌唱は、聴き手の孤独にそっと寄り添う。強がりを捨てて素直になった時にこぼれ落ちる涙の意味を、この楽曲は決して否定しない。情けなくてもいい、泥臭くてもいいというトータス松本の温かい眼差しと圧倒的なパッションが、聴く人の涙腺を強く刺激して止まないのだ。