カイジと利根川の因縁が頂点に達したのが、帝愛の豪邸で行われたオリジナルギャンブル「Eカード」です。シンプルながら極限の読み合いを要求されるこのゲームは、社会の縮図そのものでした。
Eカードの基本ルールは、提示された3種類のカードによる三すくみで勝敗を決します。
- 皇帝(Emperor):市民に勝ち、奴隷に負ける(1枚)
- 市民(Citizen):奴隷に勝ち、皇帝に負ける(8枚)
- 奴隷(Slave):皇帝に勝ち、市民に負ける(1枚)
圧倒的優位にある「皇帝側」を利根川が持ち、圧倒的不利な「奴隷側」をカイジが持ちます。奴隷側が皇帝を討ち取れば5倍の配当が得られるものの、負ければ耳に装着した特殊器具の針が鼓膜を貫通するという命懸けの条件でした。
利根川は室内の赤外線カメラと自身の脈拍測定器を連動させ、カイジの身体反応を盗み見る「イカサマ」を用いてカイジを追い詰めます。しかしカイジは、自ら耳を切り落として出血させることでデバイスを無効化し、さらに血痕を利用した心理誘導で見事に利根川の皇帝を奴隷で討ち取りました。テクノロジーと論理に頼り切った利根川の傲慢さを、カイジの狂気じみた生存本能が打ち破った歴史的名シーンです。