汗の中に溶け出しているアレルゲンの主犯が、皮膚のカビ真菌である「マラセチア菌」です。マラセチア菌は皮脂を好む酵母菌の一種で、健康な人の皮膚にも普遍的に存在する常在菌です。普段は悪さをしませんが、汗をかいた肌の上で特有のトラブルを引き起こします。
汗をかくと、マラセチア菌が分泌するタンパク質が汗の中に速やかに溶け出します。この溶け出した成分が、バリア機能の弱まった皮膚の隙間から侵入すると、免疫細胞が「侵入者」とみなして特異的IgE抗体を作り出し、激しいヒスタミン放出を招きます。つまり、「汗そのもの」ではなく「汗に溶け込んだマラセチア菌由来のタンパク質」に対するアレルギー反応が、あの耐え難い猛烈なかゆみと炎症を引き起こしているのです。