エルメスのスカーフをコレクションする上で欠かせないのが、製造年代を特定する知識です。図柄のタッチだけでなく、縫い付けられた洗濯タグの形状やフォント、シルクの質感から正確な製造期を割り出すことができます。
タグ年代判別法における代表的な変遷は以下の通りです。
- 1950〜1960年代(ヴィンテージ初期):横長の極小タグ。「MADE IN FRANCE」のみ、または「HERMÈS PARIS」の手刺繍風表記。生地は厚手でハリが強い。
- 1970〜1980年代:白地にネイビー文字の織りネームが主流。品質表記に「SOIE 100% SILK」が加わる。プリントの境界に手作業特有の繊細な版ズレが見られるのが特徴。
- 1990〜2000年代:横長の黒タグまたは白タグ。著作権表記「© HERMÈS」が図柄の中に目立たない形で配置されるようになる。
- 2010年代以降〜2026年現行:正方形に近い小さなタグ、またはバーコード管理タグ。フォントがシャープになり、織り目が極めて均一でしなやかなドレープ感を持つ。
偽造品(コピー品)の多くは、スカーフの縁を手作業で表側に巻き込んで縫う「ルロタージュ」が機械縫い(裏巻き・平縫い)になっていたり、シルクの重量が基準(約65g前後)より軽かったりする点で見分けることが可能です。