通常流通品には額面以上の価値がつかない一方で、例外的に万単位のプレミアムがつく領域が存在します。それが造幣局が意図せず生み出してしまった「エラーコイン」と、収集家向けに特別製造された「貨幣セット」の2つです。
造幣局の高度な検品をすり抜けて市中に出てしまった欠陥品は、古銭愛好家の間で極めて高額で売買されます。特に新硬貨のような複雑な構造を持つ貨幣では、製造技術の高さゆえにエラーの発生率そのものが低く、市場に出現した際のインパクトは跳ね上がります。
ネット上で「令和3年の500円玉が高く売れた」と話題になる事例を検証すると、そのほぼ100%が上記のような500円玉エラーコイン買取価格の適用例か、令和3年ミントセット造幣局販売分、あるいは令和3年プルーフ貨幣セット価値に基づいた取引です。財布から偶然見つかる硬貨で数万円の値がつく夢のような話は、純粋な製造事故であるエラーコインを引き当てた場合に限られます。