吹奏楽コンクールにおいて最も配慮が必要なのが演奏時間のマネジメントです。『浄瑠璃姫伝説による幻想曲』の原曲演奏時間は約8分30秒となっており、コンクールの標準的な規定時間である7分前後に収めるためのカット作業が必須となります。
定番のカット例としては、導入後の速いテンポで展開される中間移行部の一部小節を間引くパターンや、後半の再現部に向かう展開部をコンパクトに整理する手法が一般的です。ただし、絶対に削ってはいけない核となる要素が存在します。
それは、冒頭の重厚なプロローグ、中間部のクラリネットソロを中心とした叙情的なカンタービレ、そして終盤の圧倒的なクライマックスです。ストーリーの起承転結を崩さないよう、曲の推進力を維持したまま自然な転調・接続を行えるカット案を策定することが、審査員への説得力を高めるポイントです。