一方で、生活の実利面において最もシビアな検証が必要となるのが、交通アクセスと日常の購買インフラです。永田台での暮らしが快適なものになるか、あるいは耐え難い不便を強いられるかは、自家用車を前提とした生活設計を受け入れられるかどうかに完全に依存しています。
公共交通機関の要である路線バスについて、西武バスの時刻表を精査すると、朝の通勤ラッシュ時間帯(6時台〜7時台)は飯能駅行きが1時間に3〜4本程度確保されており、都心通勤者の足として機能しています。しかし、日中や夜間になると運行間隔は1時間に1〜2本程度まで減少し、飯能駅発の最終バスも22時台前半には終了してしまいます。都内で突発的な残業や懇親会が発生した場合、駅からタクシー利用(片道2,000円強)を余儀なくされるのが現実です。
「車がないと生活は成り立ちません。夫婦それぞれが1台ずつ軽自動車やミニバンを所有するのが永田台のスタンダードです。日々の食料品の買い出しは、山を下りてバイパス沿いの大型スーパー(ベルク、エコス、ヤオコーなど)へ週末にまとめ買いに行くスタイルが定着しています」――。現地に転入して5年目を迎える子育て世帯の女性は、リアルな日常をこのように語ります。
徒歩圏内に大型スーパーやドラッグストアがないことはデメリットですが、車さえあれば10分前後のドライブで圏央道狭山日高IC方面や飯能市街の商業集積地へ容易にアクセス可能。さらに「メッツァビレッジ・ムーミンバレーパーク」や名栗川のアウトドアスポットが日常の庭になるというライフスタイルは、都市型の利便性とは異なる贅沢な豊かさを提供しています。