強膜炎と診断された場合、局所治療(目薬)だけでは深部の炎症を抑え込めないため、全身投与によるステロイド治療が治療の第一選択となります。
日本眼科学会の診療ガイドライン等に準拠した一般的な治療スキームでは、中等症以上の強膜炎に対してプレドニゾロンなどの経口ステロイドを初期投与量(体重1kgあたり0.5〜1.0mg/日)から開始します。症状が激しい重症例や壊死性強膜炎に対しては、高用量のステロイドを点滴投与する「ステロイドパルス療法」が速やかに導入されます。炎症が沈静化した後は、数週間から数カ月かけて慎重に薬剤を漸減(徐々に減量)していきます。
患者が最も気にかける治るまでの期間は、軽症の非壊死性強膜炎であっても数週間から2〜3カ月、全身疾患を伴う難治例では半年から1年以上の長期戦になるのが一般的です。さらに近年では、ステロイドの長期連用による骨粗鬆症や緑内障、感染症リスクを回避するため、メトトレキサート等の免疫抑制剤や、TNF-α阻害薬(インフリキシマブ、アダリムマブなど)をはじめとする「生物学的製剤」を早期から併用するプロトコルが標準化されつつあります。