ネット上の情報だけで店を選び、現地で「思っていたのと違った」と落胆するケースは後を絶ちません。津駅周辺において特に頻発している3つの典型的な誤解を是正します。
第1の誤解は、「津駅周辺の居酒屋ならどこでも本物の津ぎょうざが食べられる」という思い込みです。津ぎょうざは、直径15センチメートルの大きな皮を使い、油で揚げて仕上げるご当地B級グルメです。小学校の給食発祥という歴史を持ち、津ぎょうざ小学校(公認団体)による定義が存在します。しかし、中には観光需要を見込んで既製品の冷凍餃子をそのまま揚げているだけの店舗も散見されます。皮がパリッと香ばしく、噛んだ瞬間に肉汁とタマネギの甘みが溢れ出す「本物」を味わうには、具材を手包みしている居酒屋を厳選しなければなりません。
第2の誤解は、「駅前だから深夜まで何とでもなる」という油断です。津市は三重県の行政都市であり、名古屋や大阪のような歓楽街型の深夜経済圏ではありません。県庁街としての側面が強いため、平日・週末を問わず多くの個人店が23時前後に完全閉店します。日付が変わるまで飲める店は大手チェーン店や一部のダイニングバーに限られるため、終電間際まで梯子酒を楽しみたい場合は、東口の深夜営業店をあらかじめ確保しておくことが絶対条件となります。
第3の誤解は、「松阪牛を出す居酒屋は観光客向けのぼったくりではないか」という警戒心です。確かに一部には高価格帯の店もありますが、津駅前の成熟した居酒屋では、近隣の松阪市から丸ごと一頭買いする精肉ルートや特定部位の安定仕入れ網を活かし、1品800円〜1,500円程度で極上の松阪牛すじ煮込みやたたきを提供する優良店が複数存在します。先入観で敬遠するのは、むしろ大きな機会損失と言えます。