個人で作成するケースが多い「インターネット上の名誉毀損」と「個人間・投資関連の詐欺被害」について、告訴事実の実践的な書き方と文例を提示します。告訴状文例テンプレートとして参考にしてください。
1. 名誉毀損告訴状書き方の具体例(SNS・掲示板の誹謗中傷)
名誉毀損罪(刑法230条)の成立には、「公然性」「事実の摘示」「人の社会的評価の低下」の3要件を立証する必要があります。
【名誉毀損罪・告訴事実の記載例】 被告訴人は、不特定多数の者が閲覧できるインターネット上の電子掲示板「〇〇」において、告訴人の社会的評価を低下させる目的で、令和〇年〇月〇日午後〇時〇分頃、告訴人の実名および勤務先を明記した上で、「告訴人〇〇は会社の経費数百万円を着服して豪遊している犯罪者である」などと虚偽の事実を投稿・摘示した。
しかしながら、告訴人は一切の経費着服を行っておらず、当該書き込みは完全な虚偽事実である。被告訴人は、公然と事実を摘示し、もって告訴人の社会的評価を著しく毀損したものである。
※証拠方法として、投稿画面全体のURL・投稿日時・アカウントIDが明記されたスクリーンショット、発信者情報開示請求によって得られたプロバイダの開示決定通知書などを添付します。
2. 詐欺被害告訴状記載例(投資詐欺・金銭詐取)
詐欺罪(刑法246条)の立証で最も困難なのは、「最初から騙す意図(欺罔行為)があったこと」の証明です。単に「お金を返してくれない」と書くだけでは民事の債務不履行とみなされます。
【詐欺罪・告訴事実の記載例】被告訴人は、真実は告訴人から受領した金員を自身の借金返済および遊興費に充てる意図であり、確実な利益が出る投資案件など存在しなかったにもかかわらず、その情を秘し、令和〇年〇月〇日、東京都〇〇区〇〇所在の喫茶店において、告訴人に対し「月利5%を保証する元本保証の暗号資産運用スキームがある。今月中に300万円を預けてくれれば毎月配当を支払う」などと嘘を言い(欺罔行為)、これを信用した告訴人をして、同月〇日、被告訴人名義の〇〇銀行〇〇支店普通預金口座(口座番号:〇〇)に現金300万円を振込送金させ、もってこれを詐取したものである。
※証拠方法として、勧誘時のLINEメッセージ履歴、振込明細書、被告訴人が提示した実体のないパンフレット、連絡途絶後の催告書などを添付します。