報道各社および所属事務所の公式発表によると、いかりや長介さんの直接の死因は原発不明頸部扁平上皮がん(頸部リンパ節がん)でした。亡くなったのは2004年3月20日午後3時30分、都内の東京医科歯科大学医学部附属病院で、満72歳(享年73)の生涯を閉じました。
この「原発不明がん」とは、首のリンパ節(頸部リンパ節)に転移したがん細胞が見つかったものの、精密検査を重ねても最初にがんが発生した元となる臓器(原発巣)が特定できない病態を指します。全がん患者の中でも数パーセント程度とされる難治性の疾患であり、原発部位が不明なために標準治療の選択が難しく、進行スピードや転移のリスク管理において高度な医療判断が求められます。
いかりやさんの場合、2003年春に首の右側に自覚症状のない「しこり」を発見したことがすべての始まりでした。当初は痛みもなかったものの、検査の結果、頸部リンパ節への扁平上皮がん転移が判明。原発巣を突き止めるための全身精査と並行して、放射線治療と抗がん剤による化学療法が集中的に行われることになりました。