発達理論を学ぶ際、受験生や臨床従事者が最も混乱しやすいのが、エリクソン(Erik H. Erikson)やダニエル・レヴィンソン(Daniel J. Levinson)との学説の差異です。それぞれの理論的アプローチと着眼点には明確な違いがあります。
エリクソン発達課題違いの本質は、「対立項の克服(内的葛藤)」か「具体的な社会行動の獲得」かにあります。例えば、青年期においてエリクソンが「同一性の確立(アイデンティティ) vs 同一性の拡散」という内面的な葛藤を重視したのに対し、ハヴィガーストは「情緒的自立」「職業選択」「男女の成熟した関係」といった目に見える行動的目標を列挙しました。
また、レヴィンソン発達段階比較においては、レヴィンソンが成人期以降の「過渡期(トランジション)」と「安定期」のサイクルに重きを置き、「中年の危機」を克明に描いたのに対し、ハヴィガーストは各時期の課題を社会規範に基づき網羅的に整理している点が対照的です。