一級建築士と二級建築士の違いとは?設計範囲と年収格差を徹底比較

一級建築士と二級建築士の違いとは?設計範囲と年収格差を徹底比較

一級建築士と二級建築士の違いとは?設計範囲と年収格差を徹底比較についての最新情報をお届けします。

資格の実情を浮き彫りにするため、大手組織設計事務所の役員、ハウスメーカーの中堅社員、そして独立開業した建築士の証言を取材しました。

都内大手組織設計事務所のチーフアーキテクト(40代・一級建築士)は、昇進ルートにおける冷酷な内情をこう語ります。

「社内規定上、30代前半までに一級建築士に登録していなければ、プロジェクトリーダーはおろか管理職への昇格ルートから完全に外れます。クライアントである大企業や官公庁のプロポーザル(公募提案)では、管理技術者や担当者の資格要件が一級建築士に限定されている案件が9割を超えます。二級建築士のままでは、どれだけ秀逸なデザインセンスがあっても、入札書類に名前すら載せてもらえないのが組織の掟です」

一方で、SNSや知恵袋などのネットコミュニティでは「一級建築士の学科・製図試験でうつ病寸前まで追い詰められた」「大手資格予備校に毎年100万円以上課金し、4年目でようやく製図を突破した」といった壮絶な手記が後を絶ちません。過酷な受験生活と業務の板挟みになり、資格取得を諦める若手が一定数存在するのも現実です。

しかし、戸建て住宅市場に目を向けると、現場の力学は大きく異なります。地方都市でアトリエ系住宅設計事務所を営む所長(50代・二級建築士)は、次のように述べています。

「個人住宅を手がける限り、木造2階建て〜3階建て、延べ面積30〜40坪(100〜130㎡程度)が主流です。法規上、二級建築士で何一つ困ることはありません。施主が求めているのは名刺の『一級』の文字ではなく、予算内で理想の住まいを形にしてくれる提案力と親身な現場監理です。二級のまま独立し、年間数棟のこだわりの注文住宅を丁寧に設計して十分な利益を上げている建築士は全国に無数にいます」

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。