『愛の不時着』の鮮烈なインパクト以降、イ・シニョンの出演ドラマや映画のフィルモグラフィーは、挑戦と成長の連続です。単なるビジュアル先行の若手にとどまらず、作品ごとにまったく異なる顔を見せるカメレオン俳優としての評価を着実に獲得してきました。
KBSドラマ『契約友情』(2020年)では早くも地上波初主演に抜擢され、平凡な高校生が抱える葛藤と青春の闇を繊細に体現。2022年のディズニープラスオリジナルシリーズ『キミと僕の警察学校』では、柔道国家代表出身の警察大学校生キム・タク役を熱演し、迫真のアクションと男らしいタフな一面を披露しました。
彼の演技力をさらに広く知らしめたのが、大ヒットメディカルシリーズ『浪漫ドクター キム・サブ3』(2023年)です。トルダム病院の末っ子医師である外科フェロー、チャン・ドンファ役を演じ、最初は今どきの若者らしい個人主義者でありながら、過酷な医療現場を通じて真の医師へと目覚めていくプロセスを圧倒的な説得力で表現。「2023 SBS演技大賞」で新人演技賞を受賞し、名実ともに演技派としての評価を固めました。
さらに、実話を基にしたスポーツ青春映画『リバウンド』(2023年)では、廃部寸前の高校バスケットボール部を率いる天才ガードのチョン・ギボム役としてスクリーン初主演。数カ月に及ぶ猛特訓の末に挑んだ臨場感あふれるバスケシーンと情熱的な演技は、映画評論家からも絶賛を浴びました。
2024年に放送された本格ロマンス時代劇『魅惑の人』では、領議政の息子キム・ミョンハ役に抜擢。チョ・ジョンソクやシン・セギョンら豪華実力派キャスト陣の中で、愛と復讐の狭間で激しく揺れ動く難役を重厚に演じ切り、時代劇でも主役級の存在感を発揮できることを証明しました。