匂い玉は誰の喉にも形成される生理現象の一種ですが、扁桃腺に匂い玉が頻繁に出る人と、ほとんど出ない人が存在します。この差を生み出している主な要因は、口腔環境と扁桃の構造的な個人差です。
最大の引き金となるのが口呼吸による口腔内の乾燥(ドライマウス)です。本来、唾液には強力な抗菌作用や自浄作用があり、喉に付着した汚れや細菌を洗い流す役割を果たしています。しかし、就寝中の口呼吸や鼻炎、マスク生活の長期化、ストレスなどで唾液分泌量が低下して口内が乾燥すると、自浄作用が失われて嫌気性菌が爆発的に繁殖し、膿栓が急速に形成されやすくなります。
もう一つの要因は、扁桃の形状と慢性的な炎症です。幼少期に扁桃炎を繰り返した経験がある人は、扁桃表面の陰窩が深く複雑に変形しているケースが多く、汚れが物理的に溜まりやすいポケット構造になっています。さらに、慢性扁桃炎やアレルギー性鼻炎、後鼻漏(鼻水が喉に垂れる症状)を抱えている場合、喉周辺で常に炎症と免疫反応が続くため、白血球の死骸が供給され続け、匂い玉がハイペースで量産されてしまうのです。