近年、サッカー界の枠組みを超えて社会現象となった大人気コミック『ブルーロック』。この作品が世に放った「世界一のエゴイストでなければ、世界一のストライカーにはなれない」という過激なテーゼは、従来の日本サッカー観に強烈な一石を投じた。和を尊び、組織の調和を重んじる美徳から、個の圧倒的な打開力への渇望へ。ファンの意識は確実に変化している。
現代のサポーターが10番に求めるものも、まさにそのエゴイズムと責任感の融合だ。「自分が試合を決める」という強烈なエゴを持ちながら、ピッチ上の誰よりも勝利に執着する姿勢。組織戦術が洗練され尽くしたからこそ、最後の1ミリで枠を捉え、混沌を切り裂く個の力が渇望されている。ピッチの内外で沸き起こるこの熱狂は、日本サッカーが新たなメンタリティの段階に突入した証拠でもある。