ビジネスの現場において「仕方がない」という感情を伝える際は、細心の注意が求められます。当事者意識を欠いた物言いはクライアントや上司からの信頼を一瞬で失墜させる原因になるためです。外資系IT企業に勤務するプロジェクトマネージャーの手記には、次のようなリアルな反省録が記されています。
「システム障害による納期遅延を海外クライアントに報告する際、良かれと思って『It is what it is.』と発言してしまった。すると先方の取締役から『責任を放棄するのか』と激怒され、即座に担当を外された。ビジネスでは単なる諦めではなく、何が起きていてなぜ不可抗力なのかを論理的に説明する義務があると思い知らされた。」
ビジネスメールや交渉の場において「やむを得ない事態」を正確に伝えるには、以下のような客観的かつプロフェッショナルな語彙を選択しなければなりません。
メールで納期遅延や仕様変更のやむを得なさを伝える場合、「Due to unforeseen circumstances(予期せぬ事態により)」や「circumstances beyond our control(弊社の管理・統制が及ばない事情により)」といった客観的事実を指す定型句を用いるのがグローバルスタンダードです。「仕方がない」という主観的な諦めではなく、「全力を尽くしたが物理的に制御不能な要因が発生した」という事実関係を誠実に伝える姿勢が求められます。