一歩足を踏み入れると、木目を基調とした温もりある内装と、江戸時代のめし屋を思わせる独特の空気感に包まれる。この空間設計を手掛けたのが、創業者の江波戸千秋氏だ。同氏は、日本人が昔から親しんできた「めしと汁、魚」という質素ながら豊かな食卓の風景を、現代の都市生活の中に蘇らせることを目指した。
壁に飾られた浮世絵や力強い手書きの看板は、視覚的にも江戸の情緒を感じさせる。だが単なる懐古趣味ではない。注文には最新のタッチパネル端末を導入し、会計もスムーズな自動精算機を完備。温かみのある伝統的な世界観を演出しつつ、バックヤードでは極限までデジタル化と効率化を図る。このハイブリッドな思想こそが、創業者の真骨頂といえる。