1990年代後半から2000年代にかけて、信徒向けに制作・頒布された広報ビデオ『すばらしきわが人生』シリーズに久本が出演した映像は、後にインターネット上で爆発的な拡散を見せました。カメラの前で涙を浮かべながら池田大作名誉会長への感謝を語り、自身の功徳体験を熱烈に証言する姿は、テレビで見せる世俗的なギャグとの落差から世間に鮮烈なインパクトを与えました。
所属劇団であるWAHAHA本舗との関係性についても、長年様々な憶測が語られてきました。劇団創設者の喰始氏は特定の宗教に偏向した劇団運営を厳しく戒めており、「舞台の上では一切の宗教色を持ち込まない」という鉄の規律を敷いていました。柴田理恵を含め、劇団員の一部に学会員が存在することは事実ですが、劇団自体が創価学会の傘下にあるわけではありません。
劇団関係者の証言によると、稽古場や舞台裏において久本が若手劇団員に信仰を強要するような現場は存在しなかったといいます。むしろ彼女は、下積みに苦しむ後輩に対して自腹で食事を奢り、仕事の相談に乗るなど、人間味あふれる姉御肌として慕われていました。舞台上の過激な下ネタパフォーマンスと私生活の厳格な勤行という、一見すると矛盾する二面性を彼女自身の中で完全に切り分けて共存させていた点に、芸人・久本雅美の特異なプロ意識が垣間見えます。