Q1:検査室の外の待合室を歩いていても、磁石の影響を受けますか?
A1:一切影響ありません。MRI室の壁や床には「シールド」と呼ばれる特殊な電磁・磁気遮蔽材が隙間なく施工されており、強い磁界が室外に漏れ出さない設計になっています。一般的に、ペースメーカーなどに影響を及ぼさない境界線(5ガウスライン)が検査室内または厳重に管理された区画内に収まるよう法的に定められています。
Q2:歯の詰め物(銀歯や金歯)やインプラントが入っていても検査は受けられますか?
A2:一般的な歯科治療で使われる詰め物やインプラント(チタン製など)は非磁性または弱磁性材料が多いため、検査自体は問題なく受けられるケースがほとんどです。ただし、磁性アタッチメントを使用した入れ歯は強力に引き寄せられるため取り外す必要があります。また、頭部や顔面の撮影では金属によって画像に黒い影や歪み(アーチファクト)が生じる場合があるため、問診時に必ず歯科治療歴を伝えてください。
Q3:もし誤って金属を持ち込んで吸着してしまったら、どうやって外すのですか?
A3:小さなクリップ程度であれば非磁性体の専用工具を使って慎重に取り外せる場合がありますが、椅子やボンベなどの大型金属が吸着した場合、磁力が数トン規模に達するため人力で外すことは不可能です。巻き込まれた人がいる場合は即座に「クエンチボタン」を押して磁場を緊急消滅させます。人に危害が及んでいない場合でも、メーカーの技術者を呼び、時間をかけて特殊な電源装置で安全に磁場を抜き取ってから回収作業を行います。
Q4:万が一の緊急停止ボタン(クエンチボタン)を押すと、部屋の中はどうなりますか?
A4:通常は安全設計により、沸騰した極低温のヘリウムガスは天井の排気ダクトを通って屋外へ安全に放出され、室内の磁場が数秒から数十秒で急速に消失します。ただし、万が一排気管の破損などで室内にヘリウムが漏れ出した場合、室内の酸素濃度が急低下して窒息死する危険や、マイナス200度以下のガスによる重度の凍傷、気化膨張による室内圧上昇でドアが開かなくなる危険があるため、室内の全員が直ちに退避しなければなりません。