日本では「ヨーグルト=砂糖やジャム、フルーツを入れた甘いデザート」という認識が一般的でした。しかし、琴欧洲がメディアや手記で明かした本場の食文化は、当時の日本の常識を覆すものでした。
ブルガリアにおいて、ヨーグルトは「調味料」であり「スープ」であり「おかず」です。琴欧洲が紹介した代表的な料理が、伝統的な冷製スープ「タラトル(Tarator)」です。水で溶いた無糖ヨーグルトに細かく刻んだきゅうり、おろしにんにく、ディル(ハーブ)、砕いたクルミ、オリーブオイル、塩を加えたもので、暑い季節のスタミナ源として日常的に食されています。
現役時代の琴欧洲におけるヨーグルト消費量は1日あたり1kg〜2kgに達することもありました。朝稽古の後のプロテイン代わりとして、また夜のちゃんこ鍋のドレッシング代わりとして大量に摂取し、激しい稽古で疲弊した胃腸の保護と筋力維持に役立てていたと当時のインタビューで語っています。