「およげ!たいやきくん」の印象が強烈な子門真人だが、彼の本質は昭和の特撮・アニメソング界を支えた屈指のボーカリストである。『仮面ライダー』の主題歌「レッツゴー!! ライダーキック」をはじめ、『ガッチャマン』や『スタージンガー』など、数々のヒット曲を熱唱。その圧倒的な声量と、ソウルフルで粘り強い伸びやかなソウル・ボイスは、多くの子どもたちを熱狂させてきた。
彼が歌う童謡やアニメソングには、型にはまらない独特のグルーヴが存在していた。どのような曲調であっても自身の世界観へと昇華させる表現力は、当時の音楽関係者からも高く評価されていた。ジャンルを問わず完璧に歌い上げる技術があったからこそ、「たいやきくん」の哀愁も見事に表現できたのだ。