検索エンジンやSNSのコミュニティで頻繁に見られるのが、「腕や太ももがピクピク波打つように痙攣する。ALSではないか」という極度の不安(いわゆるヘルス・アンザエティ/サイバーコンドリア)です。
確かにALSの過程において、運動神経の変性に伴う「筋線維束性収縮(Fasciculation:筋肉のピクつき)」は見られます。しかし、筋力の低下や筋肉のやせ(筋萎縮)を伴わないピクつき単独の症状は、ほぼ良性であることが知られています。
激しい運動後の疲労、睡眠不足、過度なストレス、カフェインの過剰摂取、脱水などによって引き起こされる「良性筋線維束性収縮症候群(BFS)」は健康な人にも頻繁に発生します。「ペットボトルの蓋が開けられない」「自力でつま先立ちや踵立ちができない」といった客観的な脱力感がないにもかかわらず、ピクつきだけに過剰反応して精神的な負荷を抱えてしまうケースが後を絶ちません。