ネット上の簡易着付けマニュアルなどで「腰紐はきつく締めるほど崩れない」と解説されていることがありますが、これは明確な誤解です。過剰な力で締めた腰紐は、身体が動くたびに反発力を生み、呼吸による胸郭の拡張によってかえって結び目を外側へ押し広げてしまいます。
また、「腰紐の端は長く垂らしておいても帯で隠れるから問題ない」という認識も危険です。余った紐が帯の下で団子状に重なると、帯山を押し上げて帯電や型崩れを引き起こすだけでなく、みぞおちへの局所的な圧迫痛を生じさせます。紐の両端は必ず平らに折り畳み、腰紐の胴巻き部分へきれいにくぐらせてフラットに保つことが、美しいシルエットを支える隠れた秘訣です。