シンボルであったタワーが姿を消したことで、「山頂の景観はどう変わったのか」「いま訪れても楽しめるのか」と懸念する声は少なくありません。現地調査によると、弥彦山パノラマタワーの跡地は更地化された後、危険な基礎部分が安全に整地され、来訪者が足元を気にせず景色を楽しめる開放的な展望フリースペースとして再生されています。
何より重要な事実は、パノラマタワーの営業終了後も、山頂公園を取り巻く主要インフラは一切損なわれていないという点です。山麓の弥彦神社側から山頂駅を結ぶ弥彦山ロープウェイ(全長約1,000メートル、所要約5分)は、通年で観光客を安定輸送しています。さらに、ドライブコースとして人気の「弥彦山スカイライン」山頂駐車場から展望食堂・御神廟エリアへとダイレクトに結ぶ弥彦山クライミングカー(斜面を走る大型エレベーター状の昇降施設)も現役で力強く稼働しています。
パノラマタワーという「高さ」を利用したアトラクションは失われたものの、弥彦山九合目自体の標高がすでに600メートルを超えているため、整備された山頂展望台や遊歩道に立てば、タワー時代と遜色のない360度の大パノラマが眼前に広がります。かつてタワーを見上げていた広場は、遮るもののない広大な空と海を感じられるピクニックや写真撮影の好適地として、新たな価値を獲得しています。