『涙そうそう』が20年以上にわたって音楽愛好家やアコースティックギター初心者に愛され続けている理由は、その親しみやすく洗練された楽曲構成にあります。
カノン進行を応用した黄金のコード設計
楽曲のキーは原曲(夏川りみ版)でFメジャーですが、ギター演奏では「カポタストを3フレットまたは5フレットに装着し、Cメジャーフォームで演奏する」スタイルが広く親しまれています。 基本コード進行は「C - G/B - Am - Em - F - C - Dm7 - G7」という、いわゆるパッヘルベルのカノン進行のバリエーションを土台としています。このコードワークは人間の耳に最も安心感と切なさを与える進行であり、開放弦の豊かな響きを活かせるため、ギターを始めたばかりのアマチュアでも短期間で弾き語りがマスターできる特徴を持っています。
沖縄音階とヨナ抜き音階の絶妙なハイブリッド
BEGINの作曲によるメロディは、純粋な琉球音階(ド・ミ・ファ・ソ・シ)だけを用いるのではなく、日本古来の「ヨナ抜き音階(ド・レ・ミ・ソ・ラ)」や西洋音楽のコード感を巧みに融合させています。 これにより、沖縄の土着的な美しさを色濃く残しながらも、日本全国のリスナーが「どこか懐かしい自分の故郷」を連想できる普遍的なポップスへと昇華されているのです。