インターネット上の解説やQ&Aサイトでは、『サンタ・ルチア』に関して散見されるいくつかの誤解が存在します。正しく鑑賞・歌唱するために、代表的な2つの盲点を整理しておきましょう。
誤解①:「サンタ・ルチア」という女性への失恋・愛の歌である?
サビで情熱的に「サンタ・ルチア!」と連呼されるため、愛しい女性の名前を叫んでいると誤解されるケースが後を絶ちません。しかし、前述の通りこれは地名(サンタ・ルチア港・地区)への賛辞であり、愛唱です。「美しき我がナポリ、素晴らしきサンタ・ルチアの港よ!」という郷土愛の吐露に他なりません。
誤解②:北欧スウェーデンの「聖ルチア祭」の曲と同じもの?
スウェーデンなどスカンジナビア諸国で毎年12月13日に行われる「ルシア祭(冬至の光の祭り)」でも、この『サンタ・ルチア』のメロディが聖歌として歌われます。ただし、これはナポリ民謡の美しい旋律に現地で独自の宗教的なスウェーデン語歌詞(Natten går tunga fjät...)を当てはめたものであり、楽曲のルーツそのものはナポリの舟歌です。