現場のリアルな運用において、飲食店の厨房で料理を作ったり、アルバイトが包丁を握って仕込みを担当したりする行為に国家資格は一切不要です。街の個人経営の居酒屋から星付きレストランのシェフに至るまで、法的には無免許であっても厨房で調理を行い、客から代金を受け取ることに何ら違法性はありません。
飲食店の開業に関しても同様です。飲食店をオープンする際に保健所から営業許可を得るために必須となるのは「調理師免許」ではなく、店舗ごとに1名以上の配置が義務付けられている「食品衛生責任者」です。そのため、調理師免許を誰も持っていないチームであっても、所定の手続きを踏めば堂々と飲食店を開業できます。
「それなら免許を取る意味はないのでは?」と感じるかもしれませんが、現実はそう単純ではありません。飲食ビジネスにおける信用力や、後述する施設基準において、免許の有無が大きな分岐点となります。