「コーヒーを飲むと目が冴え、紅茶を飲むと落ち着く」と感じる感覚は、単なる気分の問題ではなく科学的な根拠が存在します。その違いをもたらしているのが、茶類特有の旨味成分であるアミノ酸「テアニン」とポリフェノールの一種「タンニン(カテキン類)」の存在です。
コーヒーに含まれるカフェインは、飲用後およそ15〜30分で素早く血中濃度がピークに達します。中枢神経をダイレクトに刺激して眠気物質(アデノシン)をブロックするため、強い覚醒作用と瞬発的な集中力を得られるのが特徴です。覚醒作用の持続時間は個人差があるものの、血中濃度が半減するまで一般的に約4〜6時間かかります。
一方の紅茶には、興奮を鎮めて脳波のα波を増やすとされるテアニンが豊富に含まれています。さらに、カフェインがカテキンやタンニンと結合した状態で体内に取り込まれるため、胃腸での吸収スピードが緩やかになります。これにより、紅茶は急激な心拍数の上昇や手の震えといった刺激感を抑えつつ、穏やかで持続的な集中力とリラックス効果をもたらしてくれます。