大須を語るうえで絶対に外せないアイコンが、大須商店街台湾唐揚げ人気店の先駆けとなった「李さんの台湾名物屋台」です。現在の大須には数多くの唐揚げ専門店が乱立していますが、そのブームの火付け役となったのが、元タレントの李承芳(リー・ショウホウ)氏が開いたこの小さな屋台でした。
長年愛され続ける李さんの台湾名物屋台評判の核心は、注文を受けてから生肉に粉をまぶして揚げる完全受注調理の徹底にあります。作り置きを一切せず、タピオカ粉を用いた特製衣でカラッと揚げられた鶏肉は、外側が驚くほどクリスピーでありながら、内部には溢れるほどの肉汁が閉じ込められています。そこに絡む特製チリパウダーと漢方由来の香辛料(五香粉など)のバランスは、他店の追随を許しません。
創業者がメディアの取材で語った「屋台の料理は、温かいままその場で口に運んでもらって初めて完成する」という哲学は、スタッフの手際よいオペレーションにも息づいています。休日ともなると東仁王門通本店や万松寺店には長い列が伸びますが、揚げ上がりのタイミングを知らせる軽快な呼び出しとスタッフの熱気により、待機時間のストレスを感じさせない現場力も見事です。