放送当時、ネット上の一部掲示板やSNSでは「下屋先生が救命救急へ異動したのは、松岡茉優の多忙による途中降板の布石ではないか」という噂が飛び交ったことがありました。当時、松岡茉優は映画『勝手にふるえてろ』の主演をはじめ、映画・バラエティ・CMと出演依頼が殺到していた時期だったためです。
しかし、これは明確な誤解です。救命救急への異動は原作漫画でも描かれた極めて重要な成長エピソードであり、脚本の段階から緻密に計算されていたプロットでした。プロデューサー陣のインタビュー資料によると、現場の救急医療を経験して視野を広げ、再び産婦人科へと還元していく医師像を描くことこそが、本作のリアリズムを支える根幹だったと明かされています。
また、一部では「下屋と白川(坂口健太郎)が恋愛関係に発展しなかったこと」に対する落胆の声もありましたが、制作陣は安易な院内恋愛劇に走ることを頑なに拒否しました。男女の枠組みを超え、命の最前線で戦う医師同士の敬意を描き抜いたことが、結果として作品の格調を一段引き上げる決定打となったのです。