上地雄輔さんといえば、名門・横浜高校野球部で正捕手を務め、平成の怪物・松坂大輔氏とバッテリーを組んでいた経歴が有名です。過酷を極めた高校球児時代、グラウンドの裏で泥まみれの息子を支え続けたのが母親でした。
強豪校の練習は過酷を極め、早朝の朝食作りや巨大なタッパーに詰められた特製弁当の準備、連日のユニフォームの泥汚れ落としなど、母親の負担は並大抵のものではありませんでした。しかし、母親は愚痴ひとつこぼさず、チームメイトが自宅に集まった際にも温かく迎え入れ、松坂氏をはじめとする球児たちのお腹を満たしていたといいます。
負傷による挫折やプレッシャーに苦しむ息子に対し、母親は決して結果だけを叱責することはなく、「自分が選んだ道なら最後までやりきりなさい」と背中を押し続けました。過度な口出しをせず、必要な時にそっと温かい食事と笑顔を提供するスタンスが、上地さんのタフなメンタルと人を包み込むような優しさを育む原点となりました。