国の法体系において、子どもの年齢区分を厳格に定めている根幹法が児童福祉法第4条です。厚生労働省およびこども家庭庁が管轄する本法では、子どもを明確に以下の3区分に分類しています。
- 乳児:満1歳に満たない者(0歳〜1歳の誕生日前日24時まで)
- 幼児:満1歳から、小学校就学の始期に達するまでの者(満1歳〜6歳に達する年度の3月31日まで)
- 少年:小学校就学の始期から、満18歳に達するまでの者
法解釈として「乳幼児」という単語は独立した個別の法定区分ではなく、「乳児」と「幼児」を包摂した総称として用いられます。したがって、国の基本方針や公的統計における乳幼児とは「生後0日から小学校入学直前の3月31日まで(概ね0歳〜6歳)」を指すのが正式な解釈です。 あわせて押さえておきたいのが、母子保健法における「新生児」の存在です。同法第6条において、新生児は「身体の適応力が極めて未熟な時期」として出生後28日未満(生後4週間未満)の乳児と定義されています。つまり、医学・行政上は「新生児(生後28日未満) ⊂ 乳児(0歳代) ⊂ 乳幼児(0歳〜未就学)」という包含関係が成り立っています。 一方で、医療現場や医薬品添付文書で用いられる「小児と乳幼児の年齢区分」は薬理動態や臓器の発達度合いを基準としており、日本小児科学会のガイドライン等では小児を「15歳未満(または18歳未満)」、その下の区分として幼児(1歳〜小学校入学)、乳児(1か月〜1歳未満)、新生児(生後4週未満)と細分化しています。薬局で市販薬を購入する際、「小児用」と記載されていても対象年齢が7歳以上であったり、3歳未満には投与禁止であったりするケースが多いのは、この法規と臨床の区分思想の違いに起因しています。