コーラで歯が溶ける噂は本当か?歯科医が明かす酸蝕症の真実と予防策

コーラで歯が溶ける噂は本当か?歯科医が明かす酸蝕症の真実と予防策

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骨の都市伝説は否定されたものの、口元の現場では今、深刻な事態が進行しています。日本歯科医師会や厚生労働省の統計調査でも、虫歯(う蝕)の罹患率が全体として低下傾向にある一方で、大人の「酸蝕歯(さんしょくし)」が増加傾向にあることが報告されています。現代人の約4人に1人が何らかの酸蝕症の兆候を抱えているという臨床データもあるほどです。

SNSや大手Q&Aサイトを覗くと、「冷たい水が前歯にしみる」「前歯の先端が薄くなって光に透ける」「歯の表面がツルツルを通り越してギシギシする」といった切実な悩みが数多く投稿されています。これらはまさに酸蝕症の典型的な初期・中期症状です。

酸蝕症が進行すると、以下のような兆候が目に見えて現れます。

  • 歯の先端が半透明になり欠けやすくなる:エナメル質が薄くなり、光にかざすと裏側が透けて見えるようになります。
  • 象牙質の露出による黄ばみと知覚過敏:外殻のエナメル質が溶けて失われることで、内側にある黄色い象牙質が露出し、審美性が損なわれるとともに、冷たいものや風が強烈にしみるようになります。
  • 詰め物・被せ物の段差が目立つ:人工物(レジンや金属)は酸で溶けませんが、周囲の天然歯が溶けて縮むため、修復物だけが浮き上がったように見えたり、隙間から二次虫歯が発生したりします。

酸蝕症の恐ろしいところは、虫歯のように「黒く変色する」「激痛が走る」といった劇的な初期サインがなく、無痛のまま広範囲の歯がすり減っていく点です。異変に気づいた段階では、すでにエナメル質が再生不能なレベルまで削れ去っているケースが後を絶ちません。

高橋 健太
著者

高橋 健太

Webメディアでの編集・執筆歴10年。読者の好奇心を刺激するストーリー作りを心がけています。