音楽における「キー(調)」とは、すべてのメロディや和音がどの音(主音)を中心にして組み立てられているかを示す基準点です。カラオケ装置におけるカラオケキー変更の仕組みは、デジタル信号処理(DSP)技術によって楽曲の再生テンポを一切変えることなく、ピッチ(音の高さ)だけを全体的かつ均等にスライドさせる機能を指します。
リモコン上で「♭(下げる)」または「♯(上げる)」を1回押すと、楽曲全体の高さが半音動きます。ピアノの鍵盤で例えると、白鍵からすぐ隣の黒鍵に移動する幅が半音1つ分です。つまり、「キーを-2にする」操作は全音1つ分(半音2つ分)楽曲を下げることを意味します。
これと混同されやすいのが半音とオクターブの音域調整です。1オクターブは半音12個分で構成されており、周波数はちょうど2倍(または2分の1)になります。「1オクターブ下げる」と音階の構成(ドレミ)は原曲と完全に一致したまま全体の高さだけが大きく下がるため、違和感なく発声しやすくなります。喉の筋肉に余計な負荷をかけずに声帯本来の響きを維持するためにも、この半音とオクターブの計算ロジックを理解しておくことが基礎となります。